私の好きな言葉
「水五則」、私をいつも救ってくれる言葉、そして、そうありたいと思わせる姿がそこにありました。
栃木県大田原市(旧 黒羽町)にある臨済宗の名刹、雲巌寺。大治年間(1126年~1131年)に開基された古いお寺です。禅の修行場になっていて、多くの若いお坊さんが住み込みでお勤めをしています。
ここは、かの松尾芭蕉も訪れた風光明媚な場所で、紅葉のころが特に美しく、地元ではちょっと有名な観光名所。
以前お参りに行った時に「水五則」と書かれた和紙を買いました。
そこには、次の文章が載っていました。
1 自ら活動して 他を動かしむるは水なり
2 常に自己の進路を求めて止まらざるは水なり
3 障害に逢い激してその勢力を百倍し得るは水なり
4 自ら清うして他の汚れを洗うは水なり
5 洋々として大洋をみたし 発しては蒸気となり雲となり雨となり、 雪と変じ霧と化し、凝っては玲瓏たる鏡となりて、しかもその本性を失わざるは水なり
とても、素敵な文章だったので、
一体いつどこで誰が作ったのか興味があって、調べてみました。
大河ドラマの主人公でもあり、私が以前から好きな「黒田官兵衛」が、作ったというのが通説らしいと分かりました。
「黒田如水(官兵衛)」の行き方は、まさに「水五則」のようだったと思います。また彼は出家したのち、「如水」と名乗ったので、まさに「水五則」のイメージにピッタリです。
ついつい凝り性な私は、その説が本当かどうかを、さらに調べてみました。
私としては、「黒田如水(官兵衛)」作であってほしかったのですが...
調べた結果、どうやらこの文章は、「黒田如水(官兵衛)」が作ったのではなく、明治以降に、誰かが作ったらしいということが分かりました。
「水五則」の5番に、「蒸気」という言葉があり、この「蒸気」という言葉が使われだしたのが明治以降だというのが根拠です。
ともあれ、この「水五則」は、私にとって大切な指針になりました。
老子の中で、
「上善如水(上善、水のごとし:最も良いことは、水のようなものだ」
と説かれています。
これも、私の好きな言葉であり、私のモットーですが、この話は次回に...
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